http://www.fujifilm.com/news/n170907_08.html
面白いですね。
X-Trans は配列が独特のせいか、RAW現像ソフト(富士フイルムが提携して無料公開している Silkypix 含む)ではなかなか思うような結果が得られず苦労してきました。
例えば、適切にノイズを抑えながらカメラが生成する JPEG のようなディテールを得るとか、変な模様を発生させずにディテールを得るとか。X-Trans の大きなメリットはモアレを抑えつつ高精細な画像が得られる点なのですが、そこを確保しつつバランスをとるのが結構難しい。
かといって、1枚1枚カメラ内現像できないし、許容調整量を考えると JPEG 撮って出しはちょっと。
結局はそこそこ納得いく結果が得られるプリセットを色々作り、全部に適用してから、必要に応じてマニュアル調整するようにして、随分楽になりました。
そこに現れたこの FUJIFILM X RAW STUDIO。
カメラを USB 接続してカメラ内で現像するので、品質はカメラ内現像と同じまま、書き出さずに細かい調整をしながら結果を確認できたり、バッチで処理できたりと、作業性を大幅に向上できるはずです。
また、PCの性能にあまり左右されずに現像処理を行えるでしょう。カメラ内のチップは画像処理専用ICなので、そこでアクセラレーションをも行っているのと同じ。
メインの Lightroom ワークフローに組み込むには一手間かかると思いますが、とても楽しみにしています。どの程度調整幅・項目があるのかも興味深い。
カメラ側で処理を行うため、PC/Macにソフトをインストールする他に、カメラ側のファームウェア更新も必要です。
カメラのファームウェアは、X-T2 と GFX 50S では11月下旬、X-Pro2 と X100F では12月下旬に公開予定。
PC用ソフトウェアは、Mac 向けが11月下旬、Windows 向けが来年1月下旬に公開予定です。Mac 向けの方が早いというのも珍しく、うれしいというか、興味深いというか…。
どこかが頑張って1つのソフト内で完結できるように組み込んでくれないかしら。